デンマークからアイスランドに渡った牧師が残した7枚の写真から想起し作られた映画。
画角がスタンダードなのは写真っぽい構図を意識したからなのか。素晴らしい自然を大きな画面で見たくなるが、映画としての雰囲気がよく出ている。
自然の美しさと厳しさを観るだけで満足。後半の人間ドラマ部分はちとよくわからないところもあるし、説明が物足りないとも。
なんで教会を建ててくれたりよくしてくれる地元の人に辛く当たるのかわからない。そもそも命の恩人と喧嘩するかもわからないし。あぁ、命の恩人の写真がないことから原因を考えたのかな。それなら納得いくな。それにしても苦難を乗り越え布教をしに来た牧師らしくない、情けない行動が自然の雄大さにボロ負け過ぎて、頭の中で意見が合致しない。
人間は小さくて、自然は大きいといいたかったのか。
美しい馬の死に関してはスタンブラッケージの思い出のシリウス。これを劇映画でやるとは凄い。定点カメラの実験映像要素が飽きさせない作りになっていていい。
歴史は人が思うより長くて、世の中が想像以上に広いと再確認させられる、自然美の凄い映画。こういうのが小さい映画の生きる道だと思ってる。満足の一本でした。フリーヌルパルマソン監督の他作も追いかけようと思う。
