モンティニーの狼男爵

ゴッドランド/GODLANDのモンティニーの狼男爵のレビュー・感想・評価

ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)
3.6
あらすじもそこそこに観てしまったので時代背景を知るのに時間がかかった。

宗教侵略、という私にとっては馴染みのない言葉と、労働の絶対性をあまり持ってはいないので苦労した。

火山の噴火が起きたアイスランド。火と氷の国を行くプロテスタント教会の若き牧師。自然の荘厳さとありのままさに、人と神の脆弱さが露呈する。

ガイドの独白は強さだったのか、弱さだったのか。牧師の人間性は、硬かったのか脆かったのか。
季節は全てを飲み込む。雪で覆われ食い尽くされて、大地に晒され霧散する。地球の持つ絶対的エネルギー。原子として構成される我々に抗う術もなく、ただ散り散りになって世界を再構築する。
人としての罪や業や罰は、人間社会にしか通じない。地球からしたらだいぶちっぽけで、その上で生かされてることを思い知った。