スクリーンサイズが意図することは伝わるけれど、正直言って アイスランドの大自然はワイドスクリーンで堪能したかったかなw
若い牧師ルーカス、聖職者としては未熟すぎた。現地ガイドのラグナルが気難しいとか、言葉も通じない振りをされていたりとかは気の毒だけど、そもそも植民地アイスランドの現地でどういう迎えられ方をするのか覚悟や想像力がない。仕方ないよね、人間が若すぎる。
その土地を知り人と交わる為に陸路を選んだつもりが、ひたすら厳しい大自然と対峙し生きるか死ぬかの苦しい旅。正気を取り戻した時、畏敬の念を持てば良かったけれどその機会も逃す。自らの弱さを認めず、ついには罪を告白したラグナルを、赦し導くどころか自らが罪を犯し重ねていく展開。
その点、アイスランドの厳しい大自然は淡々と季節を繰り返す。事故で命を落とした者にも殺められた動物にも、罪を犯した者にも、等しく彼らを迎え大地に抱き還していく。
宗教や思想の違いが原因で争いごとが起きるけれど、それとは比べものにならない遥かに大きなスケールの自然崇拝のような普遍的なものを感じた。
