ツァラトゥストラはさくっと語る

ロ・ギワンのツァラトゥストラはさくっと語るのネタバレレビュー・内容・結末

ロ・ギワン(2024年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

母の死と引き換えに
叔父さんも残して
1人やってきたのは
遠い遠い国、ベルギー。
言葉も通じないどころか
こんな訳もわからず
1人放り出され、
難民申請という壁も
想像以上に困難。
寒くて可哀想で痛々しく
厳しく辛かった。
それでも母の想いと
生きる希望を胸に黙々と励む
ロ・ギワン。
応援せずにはいられなかった。
それが脱北者の現実なのだろう。
当然この物語が1番言いたいのは
そこではなかった。

彼の人生はこれからだ。
恋をして、
人として、
更なる希望が
大きく膨らんでゆく。
とても大きな力となる。
とても素晴らしいこと。


…そこで、
マリという1人の女性…
彼女が余りにも多くの問題を
背負いすぎた。
これが恐らく映画として崩れる
大きな原因になったのかも?

物語の結末、
ここではあくまでも
脱北者ロ・ギワンから
暗い影を拭い去り
新しく羽ばたく、
脱皮するロ・ギワンへ

それが亡き母との信号でのシーン🚥
大変印象深く残っている。

彼は生きて終わらなければならないのだ。


映画だと尺が短すぎたと思う。
俳優陣も良かったと思うので
ドラマの方が恋愛部分も
もっと共感を呼び、
2人の成長も楽しめるものに
仕上がっていたのではないかと
思った。