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ロ・ギワンのtkのレビュー・感想・評価

ロ・ギワン(2024年製作の映画)
3.4
面白かった!
ヒロインは化粧が薄い方が100倍可愛い。
正直そこから一気に映画に入り込めた..

国際問題をテーマにしたラブロマンスに、
映画全体をつつむ悲しげな雰囲気と、激しい感情表現の中にも儚い雰囲気を感じる二人の演技が上手くマッチしてた。

暗い過去を持つ素朴で物静かだけど強い信念をもつ主人公の姿は、見た目を含め、パッとイメージできる北朝鮮移民の若者の姿そのものだった。

親の思いを無駄にしないため、とにかく生きることが全てだった青年が、苦しい道のりの中に光をみつけて、次第にただ生きる以上の喜びを求めるようになる。
生きる、から、自由、に人生の意味を変化させたことで、
それまで生きる理由になっていた母親の意思を必要としなくなり、その手から離れ、自分の描く自分の人生を歩み始める。

この国に来ることが目的だったんじゃなくて、この国から出ることが目的だった。

逃げて生き延びることではなくて、国に縛られない自由こそ人生の意味だと知った彼の姿から教訓を得た気がした。

生まれた時点で自由を手にしている自分は、ある人が渇望してる人生の喜びをすっかり持て余してるなと思った。

深刻になりすぎずに、瞬間瞬間に感謝しながら生きる気持ちをさらに意識させてくれた。
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