ノラネコの呑んで観るシネマ

ブギーマンのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ブギーマン(2023年製作の映画)
4.3
マイケル・マイヤーズとは無関係。
スティーヴン・キングの短編をもとにした作品で、本来の意味のブギーマンの恐怖を描くウェルメイドなホラー映画だ。
突然の交通事故で母親を失い、悲しみに暮れる二人の娘と心理セラピストの父の家に、スルリと怪異が入り込む。
闇に潜み、子どもを攫うブギーマンに試されるのは、どん底だからこその家族の絆。
「ダッシュカム」や「ズーム 見えない参加者」など今どきのネットホラーで知られるロブ・サベッジ監督は、時にはJホラーのように、真綿で首を絞めるかのごとくジワジワと。
時にはビックリ箱的な演出で緩急を効かせ、先を読ませず飽きさせない。
主人公を演じるソフィー・サッチャーの、いかにも気の強そうな肝の座った面構えもよく、終盤にはガチな肉弾戦も見せてくれる。
ブギーマンのデザインもなかなか禍々しく、モンスターホラーとしての満足感もかなり高い。