人気絶頂期に製作された必殺仕事人シリーズの劇場版第一作。少し「大きいテレビ」と思わなくもないけど、娯楽に徹した作品で楽しめる。
雨の煙らせ方や影の出し方は職人芸。黒い神輿の集団による仕事人狩り、片岡仁左衛門の蝶々の朝吉の殺し技は、ツッコミ所があるけどケレンということでOK。クライマックスの芝居小屋での戦いはシンプルに格好良い。ただ前半の猫の恨みの件は少し長いなと思ってしまった。
ラスボス・六文銭の庄兵衛はなぜか脚本家の石堂淑朗。演技は正直微妙なのだけど、佇まいが怖い。逆に訥々とした喋りが、子どもの首に手を回す場面なんかではサイコパス味が出ていて良かった。
