とりん

バイオハザード:デスアイランドのとりんのレビュー・感想・評価

4.0
2023年57本目(映画館21本目)

CAPCOMが誇る世界的人気ゲームシリーズ"BIOHAZARD"のフルCGアニメ作品。同作品は2017年の清水崇監督が手がけた「バイオハザード ヴェンデッタ」以来6年ぶりの新作。
時系列としては2015年であり、ゲーム作品としては空白の期間、前アニメ映画の翌年の話である。それもあってか前作に登場したキャラクターも登場する。
予告からあった通り歴代の主人公であるクリス、ジル、レオン、クレア、レベッカが出演するとあって注目も集まっていたが、この5人揃うと圧巻だなぁ。終盤の最終決戦前に5人が横に並んだ時は興奮してしまった。ファンにとってはたまらない。そうなるとシェバやシェリーもとかも出て欲しくなる。

前半はちょっとホラー味あるし、アクションをガンガン取り入れて、ほぼノンストップの迫力ある展開が止まらないのも非常に見どころがある。
序盤のジルの潜入もかなり緊張感あって、初代を彷彿とさせる感じだった。

フルCGアニメ作品は本作で4作目、1作目は2008年でその時もCGに驚かされたが、それからはもう15年も経っており、故にCGの進化具合が半端じゃない。実写化と思わせるような細かで綺麗なグラフィックだし、かと思えばアニメーションでしか描けないようなクリチャーやアクション、見せ場も多数あって、それをうまく融合させてるのはこういうフルCGアニメーションだからこそ。
グラフィックでもう一つ言えば、前作からの間にリリースされてきたゲームの"Re:"シリーズにキャラデザインは寄せられてた。特にジルが。
音響も最高で、銃声ひとつもつん裂くように響くし、細かなところも行き通ってたな。もちろん音楽もかなり良かった。

ストーリーとしてはゲームぽくもあり、映画としてもうまくまとまった内容である。ご都合主義的なのはいささかあるものの、目を見張るアクション連発でそんなのどうでも良いやってなっちゃう。
実際アニメ作品がゲームの本筋とどこまで絡んでるのかというのは微妙なラインで、革新的な真実には迫っていない。
世界線も一緒でゲーム公式ページの時系列にも映画はしっかり含まれている。もちろん番外編という立ち位置が一番正しいけれど、ゲームで操作しているあのキャラクターたちが大きなスクリーンで動き回る姿はやはり興奮する。
ただ6から7の間の空白の4年間はまだゲーム作品としては描かれていないので、こうしてフルCGアニメ作品として描かれていくのか、はたまたゲームの続編が作られるのかはわからないが、描き切って欲しいものだ。
そもそもレオンとジルって接点あったっけ。終盤のジルを信じるのがイマイチ腑に落ちなかった感はある。
とりん

とりん