ガイ・リッチー監督が描く
社会派ヒューマン・ドラマ
是非、映画館で見てほしい
米国のアフガン撤退後、亡命を約束されていた
数多くの現地通訳やアメリカに協力した人達は
タリバンに家族もろとも処刑された
彼らへの鎮魂歌でもある
良かった!見事!
それぞれの人物描写が本当に丁寧で
フィクションかと思えるほど…
たくさんの情報収集と取材をしたんだろう
特に、二人の奥さんは台詞少ないのに
無力感とやりきれない気持ちが
痛いほど伝わって、辛くなる
○○さんの息子がタリバンになった…
あなたがいない寂しさは辛かった
でも、悲しみたくても母の責任もある
主人公は無双だろう…と思いつつも
命の危険を感じる緊張感が凄い!
BGMや無音、スローモーション
無線から聞こえる敵の声…ヒシヒシと煽られる
ズームアウトから広大な荒野に広がる絶望感
なんともちっぽけに見えるかけがえの無い命
救出されたら、感謝はもちろんだけどPTSD
回想の視線の描き方に、監督らしさを感じた
心に見えない鉤、呪いをかけられた…
絶妙な言い回し に痺れる
救出に向かった先では、緊張感再び…
そして、圧倒的なアメリカの軍事力を
見せつけられ、無敵!!偉大!!最強!!
…と、終わらず
アフガン撤退後の悲劇を伝えるナレーションで
締めるあたり、監督の真意を伺える
美談だけでは語れない
救われなかった、反故にされた
無かった事には出来ない事実は紡いでいくべき
今も世界中で起きている紛争
あまりにも、儚く呆気なく亡くなる命
任務に疑問や厭戦になっても戦う
やりきれない気持ちにしかならんのよね
8年前に命を救った…
そんな戦時下の絆と信頼は深いはず