いやぁ、ガイ・リッチー監督、期待以上だった。
アフガニスタンという何十年も混乱状態にある国。もうあまり日本では報道もされなくなったが今も混乱状態で不安定なのは変わらないだろう。
ニュースでみたアメリカ軍が撤退するカブール空港の混乱状態の映像が蘇る。
国籍、宗教も文化も違う者同士、互いの思惑や利害関係があるにせよ、人間としての忠義がそこにはある。
ジョン・キンリー曹長のタフさも帰国してから病んでいく苦悩の描き方も見事だが、過酷な状況でも決して裏切らず淡々とキンリーに尽くすアーメッドの義理固さに熱いものがこみ上げてくる。
そしてキンリーもまたアーメッドを救おうとわざわざリスクをおかして戻っていく。
同時多発テロからアフガニスタンに介入したアメリカは一体何を目指したのだろうか。
エンディングに流れた現地の人々とアメリカ軍の絆、彼らは今どうしているのだろうか。
まだまだ終わっていないアフガニスタンの問題を世界に向け発信する良作であると同時に、このような信頼関係が互いに築ければ、違いのある者同士であっても手を取り合い前に進む事ができるのではないかと思う。
山に囲まれた複雑な地形、乾いた大地、いつまで経っても整わないインフラ、アフガニスタンの明るい未来を願ってやまない。
