このレビューはネタバレを含みます
助けてもらったのは「呪い」だ、
というアメリカ人曹長の台詞。
熱い友情もののストーリーかと思いきや、少し違う。
なぜ救出に戻ったか。
助けてもらって恩義を感じずにはいられない。自分はベッドで眠れて、命の恩人は家族共々命を狙われ洞穴暮らし。
戦地に戻って死ぬかもしれない恐怖より、自己矛盾を抱えながら生きていく方が耐えられない。身を焼かれる思いがする。だから、助けに戻った、というように思えた。
曹長の奥さん、アフガニスタンに戻る夫に、いってらっしゃい、と言えるのはすごく強い。そう言った奥さんも愛する人の死を何度も覚悟して、1人で心は傷つき続けているはずなのに。
エンドロールで映し出された、アメリカのアフガニスタン撤退後、切り捨てられたであろう現地通訳と米兵が笑顔で写っている写真が心に突き刺さる。