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33 Scenes from Life(英題)
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『33 Scenes from Life(英題)』に投稿された感想・評価

[] 70点

マウゴジャタ・シュモフスカ長編三作目。新進気鋭の芸術家ユリアと売れっ子作曲家ピョートル夫妻はクラクフに住んでいる。ユリアの父親ユレクは有名な映画監督、母親バルバラは有名な犯罪小説家という、まさにシュモフスカ家みたいな家族構成だ。しかし、母親が胃癌に倒れたことをきっかけに、平和な家族は為す術もなく崩壊していく。父親は小さな事にイライラして酒に溺れ、姉は非協力的で、ピョートルはずっとケルンで仕事をしていて、ユリアはこの難局に一人で対処せねばならず、共同制作者のアドリアンに安らぎを見出したが、それは結婚生活を破綻させる道に他ならない。実際に33のシーンがあったかどうかは数えてないが、クシシュトフ・ザヌーシ『Illumination』くらいの速さで容赦なく人生をぶった切っていく編集には好感が持てる。音楽だけ鳴ってる暗転シーンが30秒も続くなど、謎演出も健在。ラストで、両親と夫を失ったユリアは、アドリアンに対して"私はずっと子供でいたかった"と呟くのが印象的。ここが新たなる始まりの点なのだ、しかしこの先に知ってる人は誰もいない、という恐怖が次第に肥大していく。ちなみに、シュモフスカは学生時代から今に至るまで全ての作品で同期(?)のミハイ・エングラートが撮影を担当し、脚本や編集、共同監督まで携わっている。シュモフスカとエングラートは2001年に結婚したのだが、シュモフスカの両親が亡くなったタイミングで離婚したらしい。ユリアがシュモフスカ本人であるなら、ケルンにいて帰ってこなかったピョートルはエングラートということなんだろうか?