ロアー

テトリスのロアーのレビュー・感想・評価

テトリス(2023年製作の映画)
3.9
年代も似ていたので「AIR/エア」のようなサクセスストーリーのノリを期待して観始めたら、あまりに勘違いしていたことに気づいてびっくりさせられた映画でした。

そもそも私、任天堂のゲームだからって「テトリス」を日本発のゲームだと大きな誤解をしていました。小さい頃の刷り込みですっかりそう思い込んでた。でも確かにその昔「♪テトリスの音楽」から「♪コロブチカ」という認識に変わった時、何で「テトリス」の音楽ってロシア民謡なんだろう?と疑問に思った記憶がある。

8bitのゲーム風の映像演出やタロンくんのうさんくさそうな喋り方と口ヒゲで明るい映画かと騙されそうになったけど「え、ソ連がそんな簡単にゲームの権利を外国に渡すかな?」と思った瞬間に感じた嫌な予感が的中で、後半はまるでスパイ映画のようなシリアスな展開に。開発者との友情といい、どちらかと言うと「クーリエ 最高機密の運び屋」のような展開でした。
まさかあの「テトリス」が、比喩でも何でもなく文字通りの命懸けで日本にもたらされたとは全く知らなかったし、ソ連崩壊後もその恐ろしい支配体制が今日のロシアまでずっと続いていることにもゾッとしました。

でも、思いっきりゲームボーイ世代なので、あのグレーの小さな画面にブロックが出てきた時は懐かしくてテンションがぶち上がりでした。
映画のBGMも「♪コロブチカ」のアレンジだったから、サントラももちろんApple Musicにぶち込みました。
RPGは昔から苦手だったし「あつ森」が登場するまで、最も長くプレイしたゲームは「テトリス」だったと思う。「あつ森」も結局飽きちゃったものの「テトリス」は多分、今やったらまたハマって没頭しちゃいそう。
その後に出た「テトリス フラッシュ」もプレイした覚えはあるもののそこまでハマりはしなくて、シンプルだったあのゲームボーイの「テトリス」が一番良かったんだよな〜って、久しぶりにあの重みのあるゲームボーイでゲームボーイ版のテトリスを延々とプレイしたくなりました。
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