ガルベス

テトリスのガルベスのレビュー・感想・評価

テトリス(2023年製作の映画)
4.0
1988年にソ連発のパズルゲーム「テトリス」の可能性に惚れ込んだビデオゲームのセールスマン(タロン・エガートン)が家庭用ゲーム機、PC、アーケードの権利の獲得にアメリカ、ソ連、日本を股にかけ薄氷を踏むかのように奔走。

自らの持ち家を抵当に入れ、任天堂のバックアップを得るも競合他社の横槍やライセンスの概念が希薄なソ連政府、暗躍するKGB、運命を翻弄される開発者のアレクセイ・パジトノフなど様々な思惑が交錯。

任天堂の山内社長の登場や秘密兵器ゲームボーイ、社会主義体制が崩壊寸前のソ連のお国事情、当時のゲームっぽさを再現したドット絵描写を随所に散りばめたり、主人公とパジトノフがモスクワの盛り場で「ザ・ファイナル・カウントダウン」のBGMを米ソの垣根を越えて踊り意気投合したりとエンタメ性にも秀でた作品。

さすがに日本絡みのシーンにはシラけてしまう面が多々あったけど、ラストが素晴らしかったし総合的に良作。

鑑賞後に超久々にアプリで「テトリス」をプレイしてみたら、1時間以上没頭してやり込んでしまった。やはり普遍的に面白いゲームだ。
ガルベス

ガルベス