NORA

テトリスのNORAのレビュー・感想・評価

テトリス(2023年製作の映画)
4.3
テトリスの権利を巡る、世界を股にかけた攻防戦。ゲームボーイの誕生が重要なファクターのひとつとして登場するなど、黎明期の家庭用ゲーム機業界の内幕を垣間見ることもできる。マジで権利関係って大変なんだなあ(相手が共産国家だと特に)という話で、後半はさながら『アルゴ』のようなサスペンス展開になっていくし、ソ連内部でも立場ごとの対立や競合があり、さらに誰がいつどのような契約を結んでいたかも劇中ではあまり整理されないので、内容はかなり複雑。配信専用とするよりは、やはり画面に集中できる劇場で流して欲しかったなとは思う。そんな中で、タロン・エガートンが醸し出す天性の「人の良さ」が、主人公の情熱に有無を言わさぬ説得力を持たせる。国を超えたギーク同士の友情、お互い好きなことの話になるとキャッキャウフフとなっちゃうヘンクとアレクセイの関係性がとても良かった。個人的な爆笑ポイントは、任天堂本社のクソデカ「受付」です。
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