地方出身の青年フェイは町に出て売春で生計を立て実家に仕送りしている。ある日恋人のシャオレイが傷害で逮捕されてしまう。5年後、帰郷をきっかけに別の恋人ができそうになった時に、偶然シャオレイと再会して…
有名なハネケ監督に学んだ監督さんのデビュー作らしい。ハネケ監督は少々苦手だけどこの映画は大丈夫だった。
～ちょっとネタバレ～
主人公フェイは、売春をすると他人から下に見られると言いながら、自分にはそれしかないと思い定めてるみたいで、危なそうな客の相手もしてしまう。なぜそうなったのか、もう少し説明が欲しかった。
フェイを「お前は村の恥」と罵った親戚の男性。典型的な古い価値観の押し付けだし、うがった目で見れば、そういう極端なことを言う人が、実は裏で一番恥ずかしいことをしてるんじゃないかと思えて仕方なかった。
いきさつはともかく、今は奇妙に安定してる彼らの生活。フェイが今後誰と付き合うにしても、「誰もが自分を売って生きている」…そうでも思わないとやってられない時ってあるよね。そんなやるせなさが伝わってくるラストだった。
