ふじこ

ヤード・バードのふじこのネタバレレビュー・内容・結末

ヤード・バード(2012年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

父親と2人、町外れの廃車置場で暮らす少女。
動物を愛する彼女は、父親に外に出てはならないと厳しく言われている。

しかしある時町へ向かう父のトラックに隠れて同行し、そこで不良にイジメられる猫を目撃。
彼女が見詰め、やがて鼻血が出ると不良達の車が勝手に動き出して土手に追突。
その隙に縛られて吊り下げられた猫を助け出すのを見られてしまう。

家に帰り、猫を大切に布で包んでベッドの下に入れると、様子を見に来た父親にはもうやめるんだ お前が全部解決できると思うな と忠告されてしまう。
そして夜、寝ている間に勝手に流れる鼻血。明け方には元気になった猫が鳴いて甘えてくるのに少し笑顔になる。

そこに例の不良達がやってきて因縁をつけてくるが、父親と飼っているシェパードの恫喝で逃げ去っていく。
しかし夜になり、またやってきた不良達が投げた恐らく毒餌である肉を食べて犬は死んでしまい、それを挑発に来た不良に父は殴り倒され、少女は怒り不良が持っていた木の板が何もせずに炸裂、慌てて逃げ出しす2人、リーダ格の男は自分の車に乗って逃げようとするもののエンジンがかからず、鼻血を出しながら睨みつける少女の眼の前で車はベコベコに凹んでいって、最後は四角い鉄の塊になる。

そして少女が大切にしていた動物たちの檻が全て開いているカットから、荷物を背負って何処かに走っていく背中で終わり。


お父さんは…?お父さんあかんかったのか…?
最後まで一言も喋らない少女の今後を思うと胸がざわざわするわ…。
動物に優しくて、多分それらに対する慈しむ気持ちはとても強い子だったと思うんだけど、お父さんがあのヤードの外に出したくなかったのは描かれなかった理由がありそうな気がする…。
"お前が全部解決できると思うな"って台詞から、自分の力に自覚があってその力で正していきたい気持ちが強いのかなぁ…。
殺されたワンちゃんのシーンでも、死んだ命は戻らない事を強めに言ってたけど、もしかして亡くなったお母さんと何かあったのかな…?みたいな想像もしてしまう。部屋で一人眺めてた写真ってお母さんだったのかなぁ。
先行きが心配だし、なんか良く見たらあらすじに"小さなダークヒーローの物語"とか書かれてるし…。
ダークヒーローなんかな…なんか殺されるかも知らんから一人メコメコォってしただけだけど…。
後の2人も無事にメコれたのかな。
最後は走って何処に行く気だったんだろう。
ふじこ

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