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夜明けのすべてのEDDIEのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.5
鑑賞後の余韻でじわじわと“好き”が高まる映画。やはり他人の痛みを知る人は人に優しくできる。劇的な演出があるわけでもないのに記憶に残るシーンの数々。この映画の登場人物は僕らの生活の延長線上にいる。松村北斗と上白石萌音のタッグは至高だ。

他人の痛みがわかる。自分が傷ついた経験がある。これは人として優しくなる重要な要素だと思います。
そういう意味で主人公らが勤める会社の社長役の光石研と松村北斗の前職の上司役の渋川清彦はキーパーソン。彼らの存在やセリフの一つひとつが物語に深みを与えているといえますね。

映像付きのエンドロールが好きでしたねぇ。
ネタバレになるので細かい言及は避けますが、松村北斗のセリフと行動に要注目です。
確実に人が人の影響で変化した瞬間だったんですよね。

あと月永雄太氏の撮影が抜群に良い。
『朝が来る』や『明け方の若者たち』など印象的なカットが多い映画の撮影担当をしていますが、いずれも凄く好きなんですよね。

もし本作2回目を観るならば、劇場後方のスクリーンで親指をかざしながら観たいですね。

〈キャスト〉
山添孝俊(松村北斗)
藤沢美沙(上白石萌音)
辻本憲彦(渋川清彦)
大島千尋(芋生悠)
岩田真奈美(藤間爽子)
婦人科医(宮川一朗太)
精神科医(内田慈)
藤沢倫子(りょう)
栗田和夫(光石研)

※2024年新作映画18本目
※2024年劇場鑑賞21本目
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