素晴らしかった。映画が物語ではないことを自覚し、出来事の連なり、ショットとリズムで映画を作っている。原作の持つ小説的展開も1つの出来事として並べられエンタメ性を失い、代わりにリアリティを得ている。ゆっくりチャリを漕ぎ、忘れ物を届けるだけで人を救っている。元上司の優しい涙に泣いた。「あなたみたいな人が職場にいてくれて良かったです」と言うが、本当にそう。みんなが利他の人だったら世界は平和になる。綺麗事だけど、綺麗事って勇気がいるし、綺麗じゃない世界へのアンチテーゼだし、必要なことだなと思った。
あとケイコに続き実景の使い方が上手い。リズムとリアリティを増幅させてる。