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夜明けのすべてのkazuoのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
5.0
圧巻!
ホント三宅唱監督は行間を読ませる!
主演2人も素晴らしい👏もう完全にはまり役😆
上白石萌音の気を使いすぎる姿と松村北斗の無関心な冷たい感じがもう自然!故に病の影響が際立ち、その後のシーンの2人の些細な変化や2人きりになった時の自然体が静かに胸を打つ…

主人公2人は病(月経前症候群、パニック障害)を抱えているけど主題はそこじゃない、あくまでも日常の物語。
そう考えるとラストとエンドロールの映像はこの傑作を締めくくるのに申し分なかったなー。
容易な方向に物語が展開しないのはきっと原作が優れているんだろーなー。

「ケイコ…」では脱言語的な展開も今作の冒頭は説明シークエンスの言語的。今作は言語的に展開するのか⁉︎と思ったら以後は言語的な要素に頼らない、行間を読ませる展開。そうなると逆に導入としての冒頭の説明シークエンスの巧妙さが光る。
また彼ら2人だけではなく人は何かを抱えている、フィーチャーしないでさらりとそれを見せるのも素晴らしい👏

後半出てくるプラネタリウムは、そしてタイトルはこの映画の象徴。夜は暗闇だけど夜が来なければ星は見えない。そして地球は動いているから夜は必ず明ける…

理解、受容、最適解…
多くの人に、特に時々生きづらさを感じる君に観て欲しい傑作。
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