障害によって生きづらさを抱えた人々の映画。
世の中は生きづらい。特に障害や病気を抱えている者にとっては、その障害や病気と対峙しなければならない上、周囲からの無理解に苦しむこともある。つらくてつらくてどうしようもないのだけれど、そこから抜け出す術は容易には手に入らない。
そこにふと手が差し伸べられることがある。その手は決して助けるための手ではないかもしれないが、それでも自分がここに居て良いんだと肯定してくれる手だ。今作はそんな差し伸べられる手のうちの一つになるような映画だった。
役者陣がみんな素晴らしかったのだけど、特に渋川晴彦の演技は、この映画のレベルをさらに高みに持っていくほどの素晴らしさだった。
