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夜明けのすべてのすGOのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.6
三宅監督は本作で、雨を降らせるのと同じ調子で制作部に「地球の自転、ちょい遅めで」とか注文したに違いない。ゆっくり回る世界で、登場人物たちは静かにしゃべり、光は柔らかくなり、恋愛からは慎重に距離を置き、劇中で人は死なず、死者たちの記憶が辺りに漂う。それを監督は気持ちローアングルで狙うのだ。原作モノがどうあるべきか、結論など出ないけど、無私に物語の世界に浸り、それを愛し、大切にする気持ちを育てた処にしかこんな映画は生まれない。
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