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夜明けのすべてのymcのネタバレレビュー・内容・結末

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

主軸になる藤沢さんと山添くんそれぞれの生きづらさへの共感で序盤は苦しみもありつつ、
登場人物全員優しくて2人の成長を見守りながらこちらのヒーリングにもなる映画だった。

2人が恋愛関係にならず、あくまで仕事の同僚として歩み寄り理解し支え合う関係性なのがまた良い。
山添くんが最初はわりといけ好かんやな奴なんだけど実はただ正直なだけで、藤沢さんや会社の人との関わり合いを経て最終的に最高にいい奴に大成長を遂げて泣いてしまった(劇中の渋川清彦の涙シーンに大共感)
お酒ついで遺影に長い時間ずっと手を合わせてる後ろ姿、栗田科学の制服を着用する姿、職場の皆にたい焼きを買って帰る心意気、嬉しそうに移動式プラネタリウムの話を一生懸命に元上司に話す姿…全部もれなく泣いた。

栗田科学、間違いなくこの世で1番素敵な空気感の職場。
藤沢さんがPMSで爆発しちゃった翌日お菓子を配ってみんなに詫びるんだけど、女性事務員さんが「こういうの癖になっちゃうから…気を遣わなくていいのよ〜」って言った後の「でも私このお店の大福好きよ〜」っていうフォローとか。藤沢さんと山添くんを優しく見守る視線とか。
皆心配はしてくれるけど適度な距離感でいてくれる優しさ。
芯から滲み出る優しさが溢れてる職場で泣けてしまった。
こんな職場で働けたらなぁと思う。
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