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夜明けのすべてのやのネタバレレビュー・内容・結末

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

じんわり現実的にやさしい映画だなあという感想です。理解者になる、の理想系のひとつをメインの2人がそっと示してくれた感じ。

持病、それも精神的なもの・目に見えて分からないものを抱えた人の持つどうしようもない生きづらさ、そして周りの人にとっても突然の発作に驚いてしまうような症状。
パニック障害もPMSも劇中台詞にあったとおり、原因も発作の出方も違うけど、それでもままならなさを理解し合うことはできる。
休日夜の会社で、ちょっとキツめの冗談も織り交ぜながらお互いの病気について話すところもすごく好き。2人がただ理解者としてお互いを尊重していること、2人が自然体でいられる様子も大変良い……

原作未読で観た映画だったんですが、これ、もしかして結構アドリブが入っているのかな……?
俳優の皆様の演技は全体的に素晴らしくかったと思うのですが、その中でも随所でおちゃめだったり、ほんとうに不意に出てしまった笑いだったりがあったのがこの映画を更にウワーーッ良……(じんわり)としていた気がしている。アドリブでも全部台本に書いてあったよでもどちらでも素晴らしいと思う。

好きなシーン無限にありましたが、将来の私のために抜粋して記します 順不同です
・アイロンで借りたエコバッグをぴっしり伸ばしてるところ
・髪を切り過ぎて大爆笑するところ(多分みんな大好きなシーン)(この映画…好き!!と電流の走った瞬間)
・PMS発作解消として「1人で怒っててください」と去る山添くんとイライラしながら車を洗わされる藤沢さん
・先にも書いた夜の会社のシーン、特に「病気ってことにすれば何言ってもいいですもんね」が過不足ない肯定と理解って感じで素晴らしかった
・山添くんが栗田科学に残りますと言った後に辻本さんが涙ぐむところ&理由を説明しないところ
・栗田科学ドキュメンタリームービーで「うちの会社のいいところ…?」と悩んだ末に「駅からもうちょっと近いといいよね…」と全然いいところじゃないところを話しちゃう社員の方
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