ただでさえ生き辛い世の中、心に病がある人なら尚更。
でも、病があろうとなかろうと、人の心の容積はそれほど大きくはないのだから、溢れる部分は周りで支えないと、そもそも成り立たないのが人の世だと思います。
自分の心はコントロールできないけれど、他人のことは救えるとこもあるんだって言うのが、とっても自然に描かれていて、スーッと心に入って来ました。恋愛とも友情とも違う二人の関係性が良いです。ある種の同志というか、、。
何だろうな、この安心感。何かドラマチックな事なんて何も起こらなくても、ずっと観ていられる^_^
あんなパラダイスみたいな会社があるのだろうかとも思ったりもしますが、あの社長だけでなく、あそこで働いている人はみんな何らかの痛みを感じているから、他の人の痛みにも自然と手を差し伸べられるんだろうなぁ、と感じたりします。
この監督は、あざとくなりそうなところを、あまり色付けないで自然に描くのが上手いです。
夜空の星は、何百年も前の光を届けてくれるのだから、きっといつの日か誰しもの心にも光が届くんだろうな、、そんな気持ちになる素敵な映画です。
