TakeshiKaneko

夜明けのすべてのTakeshiKanekoのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.5
三宅唱監督+瀬尾まいこ、
これは観るしかない!と期待してました。

映画は、タイトルやポスターを見て思っていた印象とは違ってましたが、とてもよかった。

PMSとパニック障害の若い2人が社会と自らへの苛立ちに折り合いをつけられず、悩み、思いやり、傷つきながらも歩きだそうとするという話し。だけど、暗くもなく、重すぎず、むしろカラッとしてストーリーは進む。
2人のキャラクターがとてもよくて、誰かに案じてもらうことの有り難さをナチュラルに伝えている。

映画の良さもあり、原作小説の良さもある。
映画でカットしたエピソードもあるけど、元々の大事なところはしっかりと伝わるし、映画だけの表現もなかなかしっくりきていた。

原作で好きなエピソードは、
藤沢さんが映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観てから「映画すごくよかった」と山添君に伝えにいくところ。
そして、御守りを山添君がもらうエピソードも好き。

映画では、
藤沢さんがバックする車に向かって「オーライオーライ」って声をかけるところは原作にはないけど、とてもいい場面だなと思う。
 
映画を観たら、原作も読みたくなる。
そして、原作を読んでから、また映画を観たくなる。
そんな映画。

ちなみに、
映画を観たその足で原作本を買いに行ったのは「君は永遠にそいつらより若い」以来。
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