栗田科学内部の構造とカメラ位置の良さ。縦構図に収まるデスクとガラス張りの休憩室の暗さと明るさ。日曜日に出勤した松村北斗と上白石萌音がある種の気ままさを発揮しながら別行動をとるとき、この構図がはじめて発見されたかのように映画にあらわれる。
松村北斗が自転車で長いスロープを下るときの180°のパンが最高だったけど、休日出勤の場面で飲物を取りに行くときの動きも180°の動き。ヘルメットを前後逆に被った光石研とそれを指摘する松村の手の動き、発見したメモを回転させる上白石もまた180°の動き。180°に動くものの象徴としての「夜明け」