ヤンヌ

夜明けのすべてのヤンヌのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
5.0
三宅唱フィルムに出てくる中年男性たちにいつも泣かされてしまう。
人を敬い、人を愛することを一瞬一瞬のフィルムに焼き付けている。
山添が漕ぎ出した自転車が、昼下がりの日光に照らされに動いたその瞬間、あまりの世界の美しさに涙が止まらなくなってしまった。それにしても、松村北斗がこんなにも美しく自転車を漕ぐ俳優だとは思わなかった。
彼が自転車を漕ぎ、体調不調のため家で臥せっている藤沢の家に向かう道、それこそが人生讃歌であり、物語は宇宙に散らばる星々へのロマンを語りはじめ、世界の美しさを説く。映画ならではの遠近感があまりにも豊かでダイナミックで、ただただ溜息が漏れ出てしまう傑作。
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