■現実なのか幻なのか?美しすぎる幻想譚〜🇯🇵■
こんな美しい邦画、久しぶり〜✨
そして、私好みの世界観〜♡
大正時代の和洋折衷のレトロモダンな雰囲気がとても好きでした〜
2人の相反する性格で友人同士の男性が出てくる。
✔︎青地:陸軍士官学校のドイツ語教授
✔︎中砂:元ドイツ語教授、今はただの自由人
「青地」は常識人、善人、結婚という枠にきちんとはまっている。
「中砂」は非道で身勝手、髭や髪は伸ばしっぱなしの野獣のような男。
彼には結婚観はない。
妻であった「園」の死後、「子稲」という愛人に、乳母と女房と芸者をかねさせた。
※「園」と「子稲」は顔がそっくり、大谷直子氏が一人二役。
出てくる2人の男ですら、相反する性格の男たち。
そもそも、本作に出てくる様々な概念が真逆。
「青地と中砂」「真実と嘘」「現実と幻」「生と死」など…。
どの人間が生きているのか、どの人間が亡霊なのか?
そもそも中砂は生きていたのか?冒頭の女性と心中したのでは?など、相反する様々な概念が頭の中でごちゃごちゃになった。
相反する様々な概念は、最後には同じ概念にたどり着くのではないか?とさえ思われた。
生きているようで死んでいたり、死んでいるようで生きていたり…。
つまり、生と死が同じように絡み合った作品に感じた。
■鈴木清順監督作品〜🎬■
本作は、内田百間氏の「サラサーテの盤」など、いくつかの短編小説が元になっている。
内田百聞氏は、怪奇小説、幻想文学の名手。
本作『ツィゴイネルワイゼン』は、原作が幻想的に映画化されていてとても美しかった。
他、『殺しの烙印』はカルト映画として世界的評価が高い。
「(大正)浪漫三部作」も見たい〜🎬
『ツィゴイネルワイゼン』
『陽炎座』(原作:泉鏡花、映画主演:松田優作)
『夢二』(沢田研二主演)