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『ツィゴイネルワイゼン 4K デジタル完全修復版』に投稿された感想・評価

桃龍

桃龍の感想・評価

3.0
大正浪漫三部作4Kその①。
恥ずかしながら鈴木清順は意識してなかったので、リマスタを機に鑑賞。
いわゆる”名作”なのかと思っていたが、これはカルト映画?
というか、鈴木清順は名監督ではなくカルト監督?

サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」のレコードがマクガフィンで、現実と幻想が曖昧に…という、あまり好きじゃない展開。
それを2時間25分は長かったけど、2役の大谷直子の色っぽさと、老人と若い男女の盲目の旅芸人の三角関係の面白さによって、なんとか脱落せず。

三部作コンプリート、ちょっとハードそう。
neroli

neroliの感想・評価

4.8
■現実なのか幻なのか?美しすぎる幻想譚〜🇯🇵■
 
 
こんな美しい邦画、久しぶり〜✨
そして、私好みの世界観〜♡

大正時代の和洋折衷のレトロモダンな雰囲気がとても好きでした〜
 
 
2人の相反する性格で友人同士の男性が出てくる。
 
✔︎青地:陸軍士官学校のドイツ語教授
✔︎中砂:元ドイツ語教授、今はただの自由人
 
 
「青地」は常識人、善人、結婚という枠にきちんとはまっている。
 
「中砂」は非道で身勝手、髭や髪は伸ばしっぱなしの野獣のような男。
彼には結婚観はない。
妻であった「園」の死後、「子稲」という愛人に、乳母と女房と芸者をかねさせた。
 
※「園」と「子稲」は顔がそっくり、大谷直子氏が一人二役。
 
 

出てくる2人の男ですら、相反する性格の男たち。
 
そもそも、本作に出てくる様々な概念が真逆。
「青地と中砂」「真実と嘘」「現実と幻」「生と死」など…。
 
どの人間が生きているのか、どの人間が亡霊なのか?
 
そもそも中砂は生きていたのか?冒頭の女性と心中したのでは?など、相反する様々な概念が頭の中でごちゃごちゃになった。
 
相反する様々な概念は、最後には同じ概念にたどり着くのではないか?とさえ思われた。
 
生きているようで死んでいたり、死んでいるようで生きていたり…。
つまり、生と死が同じように絡み合った作品に感じた。

 
 
 
■鈴木清順監督作品〜🎬■
 
 
本作は、内田百間氏の「サラサーテの盤」など、いくつかの短編小説が元になっている。
 
内田百聞氏は、怪奇小説、幻想文学の名手。
 
本作『ツィゴイネルワイゼン』は、原作が幻想的に映画化されていてとても美しかった。
 
 
他、『殺しの烙印』はカルト映画として世界的評価が高い。
 
 
「(大正)浪漫三部作」も見たい〜🎬
『ツィゴイネルワイゼン』
『陽炎座』(原作:泉鏡花、映画主演:松田優作)
『夢二』(沢田研二主演)
 
 
ワンコ

ワンコの感想・評価

5.0
【あな恐ろしや/漠然とした不安のなかで】

ん!?
梅の花粉のアレルギー!?

梅の花の咲く頃は、既にスギ花粉は飛んでいるはずだから、この映画に描かれた時代の春前後の季節性のアレルギーも実はスギ花粉の花粉症だったんじゃないだろうか…。

久しぶりに観て、改めてそんなことも考えてしまった。

この映画「ツィゴイネルワイゼン」は、疑問に思い始めたら、明快な回答などないのが容易に想像できるのに、そのスパイラルから抜けられない…というか、抜け出そうとさえしない人間の不安や、漠然とした恐怖を描いた作品だと思う。

そして、そんな思考パターンは、主要な登場人物全てに共通するところだ。

豪放磊落のように見える中砂もそうだ。
でなければ、娘に豊子などと名前はつけないだろう。疑っていたのだ。それに、もしかしたら、漫遊しているなんていって、実は不安から必死に逃避していたのではないのか。

様々な不安は、園も、小稲も、青地も周子も、そして、妙子も、目の不自由な先達たちも皆んな同じだ。

この作品が公開されたのは1980年だが、その前の1970年代は、オイルショックやら、インフレやら、アメリカのベトナム戦争敗戦やらで世界も日本も漠然とした不安を抱えていた時代だ。

それに、もしかしたら不安は、直接関係のない人にも伝播するのかもしれないなんて思わせられる。

これらが複雑に絡み合って物語の不安を高めていく気がするのだ。

そして、生きていると思っていた自分は実は死んでいるのではないのか。

こんな哲学問答を仕掛けそうな宗教家もいそうな気はするが、これは究極の不安に違いない。

昔観た1987年公開の「エンゼル・ハート」が、眠っている間に別の自分が起きて活動していることを暗示していて、今考えると、乖離性同一症のメタファーだったのかななんて思うが、これは怖いなと感じたのと”生きていると思った自分は実はもう死んでいた”という怖さと共通している気がした。ちなみに、エンゼルは人の名前で、ミッキー・ロークが演じている。ロバート・デニーロが共演だ。

とにかく、自分以外どころか、自分自身の存在をも確認できていないのだから、それは恐怖以外何ものでもない。

それに、もし死んでいるのであれば、骨は中砂にくれてやらなくてはならないではないか。

※ この映画の原案は内田百閒の「サラサーテの盤」とされ、文学作品だと思いきや、映画としてはホラーのカテゴリーでもあるらしい。映画では、ドラマというカテゴリーはよく見かけるが、”ドラマ/ホラー”とするより、個人的には「文学」として欲しいなあ。ホラーか……。そういえば、ユーザーネームが百鬼園さんという方がいらっしゃるが、内田百閒がきっと好きなんだろうななんて思う。百鬼園さん、これは、文学ですよね。

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