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地球爆破作戦のjonajonaのレビュー・感想・評価

地球爆破作戦(1970年製作の映画)
4.0
チャットGTPなるAIが生まれたらしい。
噂に聞くところによるとなんでも人間と会話するのともう遜色なく普通に対話してくるし、翻訳もお手のもの、読み込ませればアプリなども作れる、チャーハン作れる、などおよそ人間に出来ること以上の能力を備えている人工知能革命が起きる程のものらしい。

超優秀な国防用人工知能を開発し米露に一台ずつ設置してみたらば彼らが審議の末人間支配しちゃおうと転覆を仕掛けてくるロボットSFホラー。

序盤は超殺伐としてたのに中盤でAIに監視される展開になってから急にちょっとコメディみたいになるの面白い。
核の実権握って何もかも監視できるのに『愛人』との時間は邪魔しないコロッサスやさしすぎて可愛い。ヤンデレやん。
うまく手玉に取られてる感じとかはまだこいつ赤ちゃんなんだなって感じがしてなんだか全然嫌いになれないのだ。

はじめこそ機械同士が独自の言語を生み出して会話を始めたり王道の人工知能ホラーの恐怖があるのだが、
自分の生みの親である博士を特別扱いして人間の代表に選んだり、あなたが作った私が世界を支配するのだ、あなたも私を受け入れるばかりか、いずれ愛するようになると迫ってみたりと人間味強めで、親に愛してほしい子供のような、恋人に振り向いてほしい愛人のようなコロッサスのメンヘラっぷりが大いに魅力。

現実で人間を支配し出すAIも、このくらい愛嬌があるといいもんだが。

たびたび出てくる異様に遠景から主人公らを俯瞰するショットがどこからでも監視してる神のようなコロッサスの視点を現してて印象的だった。
あと博士人類の危機の最前線に瀕してなお飄々としすぎ笑。主演エリックブレーデンのジェームズボンドのようなこの堂々とした佇まいは確かに世界代表の風情がある。
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