半兵衛

地球爆破作戦の半兵衛のレビュー・感想・評価

地球爆破作戦(1970年製作の映画)
2.8
コンピューターが新しい未来を作るという希望と人間を支配するのではないかという不安が入り交じった『銀河鉄道999』を代表する70年代のコンピューターのイメージが全編にわたって展開しているのに加えて、スローペースな語り口もあって面白いというよりはクラシックな物語を懐かしんで鑑賞しているような気分に。でも『博士の異常な愛情』や『未知への飛行』のようなポリティカルサスペンスをやりたかったのなら中盤の主人公の博士とコンピューターのプライベートをめぐるやりとりはいらなかったのでは。

色んなものを投げっぱなしにしたようなラストにびっくり、結構な死者を出してあれで終わらせるって。

ちなみに吹替え版では主人公の博士を山田康雄が演じているが、彼の代表作である『ルパン三世』がコンピューターはおろか自称神の挑戦を知恵と度胸で幾度も打ち破ってきたことを考えるとこの配役に皮肉なものを感じてしまう。
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