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AIR/エアのhebのネタバレレビュー・内容・結末

AIR/エア(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

「靴はあくまでただの靴。君が履いて初めて意味を持つ。」

マイケル・ジョーダンのサクセスストーリーでもなくバスケットシューズ開発の苦労話でもなく、これと見込んだ何かに全ツッパする大博打のお話の様に思えました。

アディダス・コンバース等競合他社のキャラ付け、描き分けも非常に興味深く、またジョーダン代理人とのどうしようもないやり合いは今作屈指の見所と言ってもいいかもしれません。
最終的に誰よりもジョーダンの才能を信じ場をコントロールしていたのは彼の母親だったという落とし所もなるほど、と唸らされました。
個人的にはもう少しシューズ開発の工程なんかが見られるのかなと思っていたのでそこは少し肩透かし、というかあの悪の秘密結社みたいな開発室の描写はちょっと笑ってしまう。

一点、近年表面化したアジアでの労働問題に言及する様なシーンがありましたが、さすがにこの時点でそこを気にかけているのは誰が見ても不自然なわけで、ここだけはどうにも引っかかります。
とは言え全体としてはとてもテンポよくスッキリと見られる分かり易い物語で、「お仕事映画」として誰にでも刺さる部分のある良作ではないでしょうか。役者陣もみんなとてもイイ!
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