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AIR/エアのmegurosのネタバレレビュー・内容・結末

AIR/エア(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

Amazon配給のため速攻でアマプラ入り。ベン・アフレックとマット・デイモンが設立した制作会社Artist Equityの初プロジェクト。

時代設定は1980年代半ば。NikeがバスケシューズのシェアにおいてConverseにもadidas にも後塵を排し、ジョギングの会社だと思われていた時代。起死回生の一手として学生バスケで頭角を現していたマイケル・ジョーダンとのマーケティング契約を巡る秘話、のような話だが、実際にはフィクションの部分も多い様子(試写を見たフィル・ナイト自身もそれを指摘)。

それが故か、あるいはジョーダンの才能を真に信じているのは母親だけというなのだというストーリーの要請からなのか、デイモン演じるソニーがジョーダンの可能性をどこまで信じていたのかがやや見えづらかった。(余談だが、大谷翔平がプロ入りしてすぐの頃、二刀流は無理だと言っていた野球解説者たちの姿を思い出した。世界を敵に回しても、ジョーダンの可能性にベットする、その点で母親と一枚岩につながって欲しかった。Air Jordan売上の収益分配の話が持ち出された時にも、コメディリリーフとして登場していたフィル・ナイトに最後に花を持たせる必要もあったのか、やや難しい立ち位置ではあったと感じる。

その点、ソニーのブレーキ役ともなるジェイソン・ベイトマンは役回りが明確。周囲を否応なく巻き込んでいるソニーに対して、離れて暮らす子供との大切な時間を犠牲にしてまで契約プレゼンに臨むその静かな決意を語る場面は光って見えた。
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