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AIR/エアのn0701のネタバレレビュー・内容・結末

AIR/エア(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

まず、マイケル・ジョーダンが凄すぎて、極めてハードルが高い題材となっている。さらに、エアジョーダンの誕生秘話や何がしかのどんでん返しがないと、「それなり」にしかならない。しかも、あのマット・デイモンが主演で、ベン・アフレックが監督&出演だ。

そもそも「エアジョーダン」作成前の「ナイキ」は、コンバースやアディダスよりもバスケットシューズの価値は低かったという点が驚きだった。今やほぼナイキだと思うのだが、エアジョーダン以前は25万ドルをかけて誰に履いてもらうか選ぶ会議をする。プレーもよく知らないドラフトの順位が高いという理由だけで3名を選ぶ男たち。

そんな中、一人の小太りの男はその費用をすべてマイケル・ジョーダンに費やそうと提案する。だが、そこには致命的な問題があった。それは、マイケルがナイキを絶対に身に着けないと決めていることだ。そのためマイケルのエージェントはマイケルが決してナイキに会わないことを伝える。

小太りの男ことマット・デイモンは、エージェントを通さず、直接マイケルの母親に会いに行く。エージェントから「絶対に電話するな」と言われたからだ。

マット・デイモンはマイケルの母に、コンバースとアディダスの問題点を伝える。そして、マイケルにはマイケルだけの靴を作ることを約束する。彼はマイケルと事実上心中することを決めたのだ。

そして作り上げられる「エアジョーダン」。
当時のNBAではカラーの比率で一定以上の白以外の色を使った場合、罰金となる。その罰金を支払ってでもブルズのカラーである赤と黒を基調とした色合いにし、サイズだけでなく、足に合わせた靴を作った。

マイケルはその判断を母に託す。
そして、マイケルの母は一つの条件を突きつける。それは一足売れるごとに利益配分をせよというものである。その額、一足につき5%。

1年目の売上は2600万ドル。
当初の予定は4年で300万ドル。
2022年の売上は50億ドル。
その5%がマイケルに入っているのだ。それはマイケルの努力であり、その名が入った靴が売れるということは、それは当然にその額を受取る権利がある。今考えれば当然だが、その当時は画期的であった。


物語はともかくとして、ナイキの企業理念はよいものだった。

・JUST DO IT
(とにかくやってみよう)

・我々のビジネスは変化である

・プロセスより結果が全て。
ルールに逆らへ

・あるもので賄え

・仕事は簡潔するまで終わらない

・楽な仕事はない

・正しい行いは自ずから利益を産む

・危険なもの:個人的な野心
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