パルパティーン

アナログのパルパティーンのレビュー・感想・評価

アナログ(2023年製作の映画)
4.5
ニノさんと波瑠の主演とヒロインということで見てきた。久しぶりに心温まる純愛作品を見た。実際にはあまりないことだろうが映画だからこそできるようなシチュエーションだと思う。本当に波瑠さんの演技のうまさが際立つ。表情の使い方が見ていて自然で引き込まれる。

前半は悟目線で物語が進んでいく。携帯を持っていないからこそ毎週木曜日喫茶店でおしゃべりしたりご飯食べに行ったりと本来の恋愛はこのように関係性を構築していくのかな。今はもう携帯があるからこそあって関係性を構築していく回数が圧倒的に減っている。ほとんど携帯でできるから。ニノさんのぎこちなさもクスッとなったりして面白い。映画で歌を聴けるとは思ってなかったのでこれはすごく嬉しい。

幼馴染三人組の関係性が本当理想的だなと思う。どんな時も一緒にいてくれて時間を作ってくれる。大人になってもここまで関わってくれる友達がいるのは最高である。この三人でいるときの映像が演技ではなく素であるように思えた。

後半になって雰囲気が変わりみゆき目線になっていく。不思議な感じがあるみゆきがどういった人物なのか答え合わせしていく。この場面では泣けた。しかし御涙頂戴感が滲み出ていて号泣までいけなかった。純粋に見れば号泣していたんだろうな。

幼馴染の2人が本当の愛とはこんな感じなんだろうなと思った場面で、俺も誰かに好きって言いたいなと言った場面は思わず笑ってしまった。

アナログもいいなと思った。デジタルデトックスを少しの時間取り入れるべきであるなと思えたので少しずつでもいいから取り入れていく。糸電話の場面でだんだん距離を離していき全体が映るような画角になるが、電話は距離が離れていてもできるよと見せてくれているように思えたし、糸電話にすることによって可視化しているようにも思えた。

少し気になったのはブラックアウトがすごく多いなと感じた。場面転換でわかりやすいのだろうがそれがあまりにも気になりすぎた。

この映画はぜひ見てほしい映画かな。


2023年101本目