ひなた

アナログのひなたのレビュー・感想・評価

アナログ(2023年製作の映画)
4.1
まず、俳優陣が本当に素晴らしかった。
私はおそらく俳優さんの中でニノのお芝居が1番好きなんだけど、その中でも泣きのお芝居がほんっとうに好きで、今回も自分の涙腺センサーがニノの涙に連動してるんじゃないかってくらいニノが泣けば私も鼻の奥がギュッとなってほろりしてしまった。
ニノの映画といえばラーゲリが1番記憶に新しいけど同じ「泣く」というお芝居でも目の動きや表情が全く違くてこんなにも人を惹きつけるニノは本当にすごい…特にラストの泣きシーンで舞台が海だからか光が涙に反射してキラキラしてて思わず美しい…と呟いてしまった……

波瑠ちゃんも本当に美しくてみゆきさんは彼女に当て書きしたのでは、??と感じるほど。特に後半のほうはメイク?と表情で前半のみゆきとは全く違う人物になっていたのも印象的。

そして脇を固める俳優陣…
ハマケンと桐谷健太との幼馴染3人の会話はほぼアドリブなんだろうなぁと感じさせるほどナチュラルで3人がずっと一緒に仲良くやってきたと感じさせるには充分。だからこそ悟のために東京から大阪まで飛んできたところはじーんときた。
Pianoのマスターとのやりとりも温かく優しい。リリーフランキーがマスターやってるコーヒー屋なんか、絶対通っちゃう。

前半に結構長い時間使っていたので、みゆきさんがいなくなってからはあっという間に感じてしまったし、個人的にはもうちょいなんかあるかな?と期待してしまったけれど、1番最後のラストシーンのためにはやはりあのくらいの時間が必要だったんだと納得。
この幼馴染3人のやりとりと、みゆきさんとのデートが終盤の人が人を想うことの力の大きさを感じることができて丁寧な脚本だなぁと感じた。


なかなかいい大人2人の最大のラブシーンが手繋ぎで、誰かを一途に思う純粋すぎる描写も良かったかも。
私がそういう演出(過激なラブシーンやインティマシーコーディネーターつけてるか不安になるような演出)に苦手意識があるからか、余計にこの純愛が心に沁みてしまった。

暗転が多いのが気になってしまったのと、できればエンドロールはいくらちゃんの歌バージョンで聴きたかったのはあったかな。

でも、こんな心がギュッとなるような映画を1人で映画館で見て余韻に浸りながらFilmarks書くの、いい時間だなぁ。
2人のこれからが幸せであることを願わずにはいられない……

ニノのカラオケという特大ボーナスシーンは感謝です!!!!!!
うめぇ!!
ひなた

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