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アナログのtkmのレビュー・感想・評価

アナログ(2023年製作の映画)
4.4
ある日喫茶店ピアノで出会ったみゆきと悟。携帯を持たない彼女とは毎週木曜日にピアノで会うことになる。「お互いに、会いたい気持ちがあれば会えますよ」

そんな予告のことを忘れて本作を木曜日に観たのでシンクロ率アップ!

『アナログ』というのは、みゆき(波瑠)が携帯を持たないとか、悟(二宮和也)が建築物をデザインするときに鉛筆を使ったり模型作りにこだわるところとか、
それ以上に「時間」のことを指すんじゃないかなと思った。丁寧な、温もりのある、ゆったりとした、優しい二人の時間。

みゆきはもっとバックグラウンドも分からないミステリアスな感じと思ったけど、序盤からお姉さんや自宅での風景、バイオリンの匂わせがあるので意外だった。

ただ、途中まではこれ☆5だな♡と思っていたけど、終盤のストーリーがちょっとファンタジー寄りに感じて少しマイナス。
終盤お姉さんが見せてくれたあるもの。あの飛び道具・種明かしはズルいよぉ。。(もちろん泣いたよ)
…夢のようなおとぎ話と思えばよいかな。

でも実際、最近のなかでは涙が止まらなくてスクリーンを出た後の泣き顔を誤魔化すのに苦労したことから確実に響いてるんだな。

二宮和也、波瑠ちゃん、大好き。
『アンダーカレント』ではクセつよ探偵だったリリー・フランキーがなんとも包み込むような包容力ある喫茶店のマスター。
ニノの幼なじみの友だち桐谷健太と浜野健太。このくらいの立ち位置がしっくり来てるんじゃないかな。あの二人に救われた部分は大きい。

波瑠ちゃんはこういう可憐な、しっとりした雰囲気がとても素敵だけど、個人的には前クールのドラマ『こっち向いてよ向井くん』の坂井戸さんみたいなシャキッとした感じが好きだな。

おあとがよろしいようで!
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