ノラネコの呑んで観るシネマ

おまえの罪を自白しろのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

おまえの罪を自白しろ(2023年製作の映画)
4.1
ダーティーな噂の多い、国会議員の堤真一の孫娘が誘拐され、息子で秘書の中島健人が奔走する。
モチーフになっているのは、安倍政権で繰り返された総理忖度。
総理は直接要求しなくても、周りが美味しい思いをしようと勝手に忖度する。
なかなかよく出来たサスペンスで、タイムリミットが有効的に機能し、政治的な駆け引きも含めて、孫娘救出までのプロセスはスリリング。
惜しむらくは、ネタばらしに入ってからで、犯人の動機は理解できるものの、やってることが完全に取らぬ狸の皮算用で、ぶっちゃけあまり同情出来ない。
それにこんなリスキーなことするより、素直にアレ回収した方が簡単じゃね?結局掘りに来てるし。
それでも政治家の身勝手な行動が、如何に庶民に影響するかを描いた寓話としてはまずまずの出来。