ベンジャミンサムナー

ナイト・トーキョー・デイのベンジャミンサムナーのレビュー・感想・評価

ナイト・トーキョー・デイ(2009年製作の映画)
2.5
本作は菊池凛子が殺し屋を演じているが、アクション映画ではなくあくまでラブストーリー。

だが、各人物の行動動機がほとんど解らない。

菊池凛子演じるリュウは最初から暗殺のターゲットとしてダビに接触したのにあっさり惹かれて殺せなくなってるし。
その上、依頼主から「早く殺せ」と催促の電話がくると逆ギレする始末。
そもそもリュウの殺し屋としての腕はどのくらいなんだ?どのくらい人殺しを経験してるんだ?
主人公が裏家業をやってる話だったらレフン監督の『ドライヴ』の様にまず冒頭で主人公のスキルを見せるべきじゃないか?

そしてダビも、元恋人を自殺させてしまった経緯がよく解らん。(あの血文字の通りなら、ダビの非というよりも恋人の方がメンヘラなだけでは?)

田中泯は、リュウが無口だから代わりに色々モノローグで解説してる以外の役どころが解らない。

ラブストーリーなのに男女どちらともにバックボーンがフワッとしたままなので、長々と二人の濡れ場を見せられようが悲劇的なラストになろうが全然響くものが無い。

そんな中で一番の謎は全身に草を纏って駅の構内に突っ立ってる人。
あれマジで何なんだ?最後まで一切言及されないから下手なホラーより怖いんだが…。