キラ

ドキュメント サニーデイ・サービスのキラのレビュー・感想・評価

3.6

サニーデイ好きならまあ見るでしょ、という映画
二時間半もあるが、半分以上は曲のシーンなので
ノってるあいだに時間が過ぎた感じ
配信に来たら作業用BGMとして最高と思う
本人は自称しないけど(自覚はしてるかもだが)天才の曽我部に振り回されるひとたちのはなし
大学時代のサニーデイが四人グループだったけど
曽我部が天才なせいで売れてしまい
「社会人やりながらバンド活動」なんて緩さを許さない状況になり(シャレではない)
就職せずミュージシャンとしていきてく!という腹を決められないメンバーが二人、抜けてしまった話が面白かった(立教だもんね)(楽器がたいしてできないかららしい)(しかしそんなメンバーでも引き止める曽我部は天然やとおもう)
売れなくてやめるならわかるけど売れたからやめるっての新鮮だな


しかしやはりあのころ(90年台)の音楽バブル?いやCDバブルか、ともいえる状況はホント異常で
年イチどころか半年に一度アルバムださないと
埋もれてく…過密スケジュールはまじアーティストからはしんどかったろうなーとおもう
(アイドルはいいけど、自分たちで曲作るシンガーソングライターはたいへん)
それでもあのレベルを連発できてたのはすごいし
ドラムの丸山がアル中になってしまったのも仕方ないかなあと

あ、映画の話に戻るけど中年を主人公としたドキュメンタリーにはもったいないぐらいの(失礼)映像美もよかった
隅田川にうかぶ桜花をかき分けながらボートを漕ぐ様子とか
エスカレーターではこばれてく老若男女を頭上からただだらだら写してる長回しとか(老夫婦の旦那が奥さんの服を直してあげてる微笑ましい様子含め)
コロナ禍のエンターテイメント供給側視点記録映像としても後世、貴重になるのでは

蛇足
わたしは「あじさい」のMVがめちゃ好きなんだけど、作曲側からしたらあれは解釈違いだって話が面白かった
キラ

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