EDDIE

ボストン・キラー:消えた絞殺魔のEDDIEのレビュー・感想・評価

3.7
1960年代に実際にあったボストン絞殺魔事件を題材に、事件を追う新聞記者をキーラ・ナイトレイが演じる。
自らの信念に従い事件を追い続ける主人公と男性優位社会での向かい風なやりづらさが印象的。全体的なトーンは好み。

ある意味『ゾディアック』のような世界観。
未解決事件を追う記者、しかしなかなか真相が掴めぬまま、どんどん次の事件が起きていく。

ボストンでは当時創刊されたばかりの“Record American”という新聞なだけに、記者の力量も足りなかったのか、あらゆる記事が他紙に出し抜かれる日々。
異動もあり、この体たらくさを問題視していたロレッタは上司に「これもあれも他紙では取り上げられているのに、ウチでは取り上げていない」と直談判するわけです。
でも、上司の熱量もそこそこなので、全然取り合ってもらえないし、生活用品のレビューとかばっかさせられるわけですよ。

でも、そんな日々の中でもボストン絞殺魔事件は次々と進行していくわけです。

ここの裏を取り、どう事件の真相を世間に知らしめていくか、という記者としての瀬戸際に立たされている彼女、そして取り合ってもらえない男性社会での生きづらさを描いているという具合でした。

全体的なトーンや殺人鬼の恐ろしさや見せ方は良かったですが、ロレッタ&ジーンのバディものとして見るとちょっと物足りなさがありましたね。
そういう映画ではないのかもしれませんが、現実にはジーン&ロレッタとジーン・コールが先に取り上げられることが多かったことを考えると、本作のジーンの活躍はやや物足りなさを感じました。
あくまでスターのキーラ・ナイトレイを際立たせる作品として観れば成功しているとも言えますが。

〈キャスト〉
ロレッタ・マクラフリン(キーラ・ナイトレイ)
ジーン・コール(キャリー・クーン)
コンリー刑事(アレッサンドロ・ニヴォラ)
ジャック・マクレーン(クリス・クーパー)
アルバート・デサルボ(デヴィッド・ダストマルチャン)
ジェームズ・マクラフリン(モーガン・スペクター)
エディ・ホランド(ロバート・ジョン・バーク)
エドムンド・マクナマラ(ビル・キャンプ)
デライン刑事(ロリー・コクレーン)

※2023年新作映画48本目
※2023年自宅鑑賞50本目
EDDIE

EDDIE