モモモ

ボストン・キラー:消えた絞殺魔のモモモのレビュー・感想・評価

3.8
フェミニズムとミソジニーを扱った映画としても徹底されたテーマ性とオチ、流行りの被写界深度浅めボケ強めの撮影と照明が最高ながら編集が性急過ぎるせいで損をしているスリラー映画の秀作。
史実を元にしている映画なので「意図した物語性」と言い切るのもアレだが「犯人ではなく犯人…」「今後も男は女を殺し続ける」との大オチはミソジニー映画として見事だし、最終的に家庭は失ってしまうのも「仕事に生きる女性」への今も続く不条理さを正確に描いているように思える。
とにかく展開の速さが仇になっており、フィンチャー的スリラーをどう見ても志しているのだから、開き直って2時間半程度にしてくれたら良かったのにと思わざるを得ない。
中盤での「容疑者宅への訪問」とか「家の外に不審者が」とか、長い尺でじっくりと観たかったです。
警官もポンコツ具合と縄張り意識は万国共通、時代を跨ぐようで…。
モモモ

モモモ