たくみ

ミンナのウタのたくみのレビュー・感想・評価

ミンナのウタ(2023年製作の映画)
3.8
【昭和世代で言う“B面”ですかね】

面白かった。

「カッコいいGENERATIONS見に行こう~!」とウキウキで来た若い世代をしっかり後悔させるクオリティでした。
横に座ってた中学生くらいの男子4人組が、始まる前は「怖くなさ過ぎて笑ってもうたらどうしよ」って言ってたのに始まったらビビってポップコーンぶちまけたのが愛らしいなと思いました。

じっとりとしたJホラーの怖さを久々に感じる事ができる1作でした。
ジャンプスケアに関しては恐らく2回くらい?だったので苦手な人もなんとか乗り切れるくらいだと思います。
ベロベロバーというよりも、じめじめとなんかずっと怖い、みたいな映画が好きな人は楽しめると思います。

以下ネタバレ全開なので見たくない人は気をつけてください。


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物語としては、ラジオ番組の倉庫で見つけたカセットテープを聞いた人たちは、、、みたいな感じです。
まずGENERATIONSのメンバーである小森隼が聞いてしまい、そこからメンバー、スタッフにも「ミンナノウタ」が広まってしまう。
この広まった時の不穏な空気間の漂わせ方、お見事。
あぁお前の口ずさんじゃったか、、、となる感じ。正常なものがどんどんといなくなる恐怖。
このじりじりと追い込まれるのがJホラーの醍醐味だと思いますし、それを久々にJホラーで感じ取る事が出来た。

清水崇監督は画面での余白の使い方がほんとに見事だと思います。
『牛首村』の鏡のシーンとかですね。
余白がある事で「なんかいる」「なんか動いた」という気がして怖くなる。
気のせいかなと思ったら動いたりするからホントに体に悪い。

家の雰囲気や、キーマンになってくるサナの弟の名前が「としお」だったり、シャワー浴びてたら、、、などなど『呪怨』を彷彿とさせるシーンが多かったです。
若い世代は『呪怨』見たことない人も多いから、もはや新鮮に写るんでしょうね。
横の中学生たち超楽しんでましたよ。

ラストのオチは好きになれないですが、それまでしっかり怖い思いをさせていただけたので大満足です。

【その他メモ・独り言】
・OPのJapan editionってどういうことなんやろ。
・GENERATIONSのみなさんあまり演技見たこと無かったけどお上手。
・数原さんどこ。
たくみ

たくみ