ハマジン

ミンナのウタのハマジンのレビュー・感想・評価

ミンナのウタ(2023年製作の映画)
2.5
別バージョンのエンディングが監督の本望であったことは一目瞭然なのだが(サイリウムの青い光に染まった早見あかりの正面バストショットは当然、あの「首をかく」仕草を反復させる前振り以外ありえないだろう)、だとすれば「掃除機電源コード」の惨劇の反復が予感されるラストのマキタスポーツの家は、問題の分譲住宅の禍々しい外観(道幅のせいかカメラに収まりきれていないのが残念)との何らかのフォルムの相同性が必要なはずで、そこが上手くいっていないのはホラー映画としてどうかと思った。妊婦の母親無限リピートシーンはそれ自体コワすぎて最高だったけど、その後急にこちら側にのしのし近づいてくるところが、「ジャンプスケア」にギリギリならない絶妙なスピード感でさらによかった。あと、自販機の底をあさる腕の傷だらけ具合がリアルに痛そう。清水崇監督は「痛い」表現がとてもいい。
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