"I wonder who the real cannibals are."
野蛮な食人族に文明人が蹂躙されるスプラッター作品かと思いきや、野蛮な文明人の未開人への殺戮や強姦に焦点が当てられた社会派のモキュメンタリー作品だった。
「グリーン・インフェルノ」みたくただイキった文明人を料理するって内容でなく、人間の残虐性・傲慢さ・醜悪さに真に迫った意義ある内容だった。
全体のシナリオや2部構成がよくできてて、最後まで楽しめた。
ゴア表現については、殺人や食人シーン含め視覚的に大したグロさはなかった。
ただ、サルやカメ等動物を殺すシーンは撮影のために現実に殺しているらしく、動物虐待映画だという謗りは免れ得ないと思う。
作品中のクソ文明人たちは有名になるためにカメラを回し、未開人を殺し、強姦し、家を焼き、TV局スタッフは「レイプで視聴者は大喜び」と言う。
それらへのアンサーが冒頭挙げた言葉なんだけど、この言葉はこの作品自体にも向けられるべきだと思う。
動物虐待がなければ自分の中で100点レベルの素晴らしい作品だっただけにとても残念。