ぶみ

ブラック・デーモン 絶体絶命のぶみのレビュー・感想・評価

3.0
爆発か?喰われるか?

エイドリアン・グランバーグ監督、ジョシュ・ルーカス主演による海洋パニック。
海上に浮かぶ油田に取り残され、伝説の超巨大ザメ「BLACK DEMON(ブラック・デーモン)」に対峙する主人公等の姿を描く。
油田の視察とバカンスを兼ねて、メキシコにやってきた主人公となる石油会社社員ポールをルーカスが演じているが、彼以外は正直、知らないキャストばかり。
物語は、一人で油田を訪れたポールの後を追い、妻と子ども二人がやってくることとなり、超巨大サメに狙われる様が描かれるのだが、油田には、以前からいた社員二人とポール等四人のみしかいないため、事実上、油田からいかにして脱出するかのサバイバル・スリラーとして展開。
そして、いつサメに襲われるのかわからない恐怖に加え、海底には何者かが仕掛けた時限爆弾が設置されているため、そのタイムリミットにも追われることとなり、緊迫感が倍増。
冒頭にある、本来なら栄えているはずの町が寂れてしまっており、ポール家族を白い目で見る地元住民の姿は、そこはかとない不穏感を煽るものであるのに加え、公式サイトによれば、3.2万㎡の水撮影施設の横に、実寸大の3階建てとなる油田のセットを建設したとのことであり、その廃墟寸前のような錆加減は雰囲気抜群。
思いのほか、サメの登場シーンは少ないものの、ジャンル映画としては及第点であり、先日観たウォルフガング・ペーターゼン監督『ポセイドン』同様、水が似合うルーカスを拝める一作。

あなたが化け物よ。
ぶみ

ぶみ