あるアクションが伝染して偶然大きな事故(不幸、破壊)を引き起こすまでの、カットの物理的な速度と簡潔さに痺れる。結露のついた窓から夫が覗いているサスペンス性豊かな切り返し、本当の顔合わせの呆気ない落差。最後の階段も省略しないで見せてくれるのが良かった。

記録始めてからようやく自宅でまともに映画観れて小躍り
ギミックのギャグと偶発的な破壊行為のローテーションは腕の見せどころだが、手癖で作ったパイを投げないあたりラングドンのドラマ志向が伺える
あとどうでもいいが画質荒れまくった直後に大雪降り始めてビビった

記憶に残る長階段の映画。コメディ場面や赤ん坊が生まれた時の階段を駆け上る／下る動作の楽しさから、一転して嵐の場面でのホラー的画面の印象深さと、幸福感のある夢から目覚めての幕切れでの階段の変貌ぶりがとても切ない。微妙に斜めに傾いてるのが本作の階段をより味わい深くしていて良いのだ。ハリー・ラングドンもやるね。