伝説の不死身の兵士が雪国で金を巡って大乱闘というフィンランドからやってきた「ゴールデンカムイ」。
いわゆる“ナメてた奴が実は殺人マシーンだった”物なのですがどちらかと言うとテイストは禁忌を破った奴らが怪異に追いかけられるホラー風味があります。
あと西部劇感はありますね。
とにかく主人公のコルピの不死身ぶりが凄い。
銃で撃たれたくらいはかすり傷でガソリンで炎上しようが地雷で吹っ飛ぼうが絞首刑にあおうがが何事もなかったように追いかけてきます。
ジャンルムービーとして鑑賞すると荒野で老人が金を掘るだけの第一章が始まり一瞬アート系なのかと思いましたよ。
しかし創作物における悪者のフリー素材であるナチスが登場してから一気に音楽も映画もIQが下がり展開にブーストがかかります。
90分くらいの映画なのに7章の章立てにしたのは絶対
「第6章 皆殺し」ドーン。
これやりたかっただけやろ。
殺し方にまだまだフレッシュなゴア表現があって嬉しかったです。
水中で潜り続けるために敵の気管を掻き切ってそこから空気を吸うというシーンは良かったですね。
主人公にとって飼い犬はかけがいのない友人なのかと思って見ていたら割と適当に放って行くのにビックリしました。
なんか最後うやむやに合流していましたが……
主人公 コルピの内面はほとんど描かれませんが冬戦争を通してのフィンランドという国の化身みたいな物なのでしょう。
終盤の「ボギーTHE GREAT」の最終回みたいな展開馬鹿馬鹿しくて大好物でした。