Koshii

黒の教育のKoshiiのレビュー・感想・評価

黒の教育(2022年製作の映画)
3.9
これは、黒の授業。

高校卒業式の夜、3人は、あるゲームを始める。
俺たちの証明のために、秘密を交換しよう。
でもそれは、誰も知らない奥底の秘密であること。

このゲームが悪の聖域の入り口であることも知らず、3人は語らう。

善とは何か。悪とは何か。
この作品は強烈インパクトを残し、問い詰める。


《恐怖を理解する。悪を理解する。》

以下、ネタバレを含みます。











卒業式の夜という浮ついた、歪な熱を孕む夜。彼らは語らう。飲尿の契り。生々しい、告白。

悪が露呈し始める。それは虚構。小さな本当の悪が、ドス黒い悪に飲み込まれる。

印象に残ったセリフ。

警官「善人と悪人の比率ってどれくらいだと思う?」

婦警「半々くらい?」

警官「1割、1割。残りは半端な人間ばかり。時と場合によって善悪を変える。半端な善人は悪を見ないふりして生きている。」

パンチの効いた警官も、半端な人間。面倒を避けてヤクザに高校生を渡す。

キャラクターがとても立っていて、引き込まれる。強烈なコメディ。指切りコメディ。

垂涎の指切りショー。

終わり方がとても好きで、スッキリとした顔つきで現場を去るワン。一夜で生まれ変わる。




メモ
1.猿、2.善人、3.悪人 三部構成。

インタビー
最後にどうなったかは、想像に任せるが、善と悪で括られるようなものではないと思っている。

アジアン映画祭にて
Koshii

Koshii